”薬局長”になっている方も、これからなる方も、今後のキャリアップのヒントになれば幸いです。一般従業員の方々も薬局長(管理者)との関係が円滑になるヒントの詰まった内容です。
※現役エリアマネージャーの薬局薬剤師が記載していますので、信頼してお読みください
この記事を特に読んでいただきたい方
- 薬局長になりたての方
- 周りに慕われていない気がする薬局長
- その他、管理職の方
- 薬局長と上手くやっていく自信のない薬剤師さん・事務員さん
この記事を読んで得られる効果
- リアルな実体験なので管理者として部下との関わり方のヒントを得られる
- 一般社員として、薬局長との接し方のヒントが得られる
目次
はじめに〜どんな店舗にしたいかを明確にする〜
管理職に命じられたらまずはじめにしていただきたいことがあります。
それは、自分の軸を決めることです。
薬局長で言うと「どんな店舗にしたいか」を先に決めることが重要です。
これを決めたら、出来れば職場の全員に「少なくとも現時点で私はこんな店舗にしたいと思っています。なので皆さんとはこういう風な結果が得られるように仕事をしていきたいと考えています。」といった”あなたの軸”を共有しましょう。
これをすることで店舗スタッフ全員が一貫した目標・対応を取れますし。
イレギュラーが起きても軸が通った決断を下すことが出来ます。
逆にこれが定まってないと、ブレブレだと部下から思われる可能性があり、さらに部下やあなた双方がどのようにコミュニケーションを取っていけば良いかが不明確で
結果として”慕われない上司”や”どう接していいか分からない上司”だと思われやすくなると感じています。
また、上司であるあなたもスタッフと良い距離感を保てず、「部下とどう接して良いかわからない」と悩んでしまうことが多くなるとも感じています。
初心を忘れず謙虚でいること
立場や権力が高くなってくると傲慢になる方が多いですが
これだと、どれだけ仕事が出来る人であっても、周りから人が離れていきます。
部下は上司の”仕事面”だけでなく”人間性”もきちんと見ています。
立場が上がった分だけ、上下関係なくどの人にも器を大きく、物腰低くしていくべきだと私は考えます。
自分の機嫌は自分で取る
これも自分の立場が上がれば上がるほど気をつけていかなくてはなりません。
誰にもニコニコしている必要はありませんが、
「最低限これよりテンションは下げない」という基準を作り、それより上がることがあっても下がることはないように意識しましょう。
そして話しかけられたら「愛嬌をもって返事」をしましょう。
それだけで、普段から話をしてスタッフの期限を取っていなくても
「あの人は話しやすいし。話をしっかり聞いてくれる上司だ」と思われやすくなりますよ。
嫌われないように嫌わないように接する
管理者になった以上、厳しくても伝えるべきことはきちんと伝えないといけません。
それ故、管理職とはある意味”嫌われ役”になる事が多いかもしれませんが
わざわざ嫌われる必要はありません。
きちんと伝えることは絶対にしなくてはいけませんが、大事なのは伝える内容よりも伝え方です。
相手の事をきちんと見て、理解してあげ、それを尊重した上で、業務上必要な指示・指摘を的確に行えば
相手は悪いように捉えません。
それで関係が崩れるようなら「あなたの伝え方が良くない」か「その相手が幼稚だったか」のいずれかの場合が多いです。
もし相手が幼稚だったなら、それは時間と共に落ち着いてくるか、どこかへ飛ばされるかとなるので幼稚さを気にしないのが得策です。
気になるかもしれませんが、それを気にしていては結局あなたが損をするだけです。
あなたはただ一途に伝え方を磨き、実践に努めましょう。
そして、とても重要なのが「他人の悪口を言わない」ということ。
人間どうしても言いたくなる気持ちは分かります。そんな時は会社とは関係のない人に言いましょう。
部下の前で誰かの悪口を言うと、部下は「自分も言われているかもしれない」や「(部下よりも高い立場から物申すことになるので)あの上司は高圧的で嫌な感じがする」と思われがちです。
また、悪口を言っていた部下が、この先あなたより立場が高くなったり、あなたには無くてはならない存在になる可能性もあります。
そんな時にも「その人の悪口を言っていた過去」は邪魔になります。
いずれにしても良くないことしか無いので、社内の人に言うのだけは絶対にやめましょう。
もし部下が悪口を話していたら、私の経験上、注意してはダメです。
注意した人が損をするようになると私は考えています。
話を変えるか。悪口大会になったらその場から離れることをオススメします。
薬局をひとつのチームとして考える
薬局長が学術も在庫管理も全てにおいてスペシャリストになる必要は無いです。
上手く周りの職員さんを動かして、みんなが働きやすい環境を作るのが薬局長としての腕の見せどころだと私は考えています。
さらに、「自分はこの店舗のトップだから、自分が全て決めないといけない」と必要以上の責任感を持つ必要は無いです。
最終決定は管理者であるあなたがしなくてはいけませんが、
それまでの過程は周りのスタッフを存分に頼っていんです。
それがお互いの信頼にも繋がりますし、お互いの成長にも繋がります。
一から十まであなたが決めていたら、「あなたが考える事が出来る枠の中」でしか答えを出せません。
つまり、あなたが考えもしなかった「さらに洗練された答え」を出すきっかけが無くなるということ。
さらに言えば、周りと協力していれば出せた「大きな成果」が出せなくなるということです。
「ごめんけど、力を貸して〜」といって周りのアイデアを吸い取り、その上であなたが最終判断を下す。
私自身はそんな上司についていきたいと思っているので、私もそうなるように気をつけています。
ある程度の知識は求められる
スペシャリストである必要はないと申しましたが、それでもある程度の知識は必要になります。
できれば薬局長等の管理者になる前に身に着けておきたいものですが、
なった後からでも遅くはないです。
日頃から努力して部下(店舗スタッフ)が働きやすい環境を作ってあげましょう。
また、「最短距離での実力の上げ方」は別の記事(以下にリンクがあります)で紹介しているので、そちらを参考にしていただければ幸いです。
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薬局長としての責任・意識が抜けないように
あなたはその薬局の長として、その薬局の顔(看板)となります。
業務中でもプライベートでも関係ありません。
それは肝に命じて行動しましょう。
そして薬局内での全責任は薬局長が取るくらいの気持ちでいるべきだと私は考えます。
大袈裟かもしれませんが、スタッフの命を預かっているくらいに思っておいた方が良いのではないかとも考えています。
そのような考え・意識を持っていると勝手に責任感や緊張感は生まれてきます。
すると何かあった時にきっと管理者として正しい判断を行えるようになるとも考えています。
「部下や会社の為に」頭を下げるのも出来るようになりますし、続けていると「あなたの、部下や店舗を思う気持ち」が部下にも伝わり
あなたの後継者としての部下の成長にも繋がっていくと考えています。
具体的には謝罪などの”いざという場面”には必ずあなたも同席しましょう。
また、門前病院の医師にご挨拶など面会する時も、そのスッタッフが「一人だと不安」な様子を感じ取ったら同行してあげてください。
それだけで思いもしないところで医師との間に問題が起こることも防げますし、その意志からも、そのスタッフからも「頼りになるな」と信頼されることでしょう。
こういう地道なことを繰り返すことは面倒ですが、信頼されるには”泥臭い”ことを”継続して”行う以外にありません。
こういった”小さな積み重ね”を大事にしていってくださいね。
おわりに
あくまで私の成功談であり、部下や周りの環境などは人によって全く異なると思いますので、同じ方法で共通して成功するとは思っていません。
されど、私のリアルな成功談でもあります。
盗める箇所は盗んで、柔軟に上司や部下と接していただければと思います。
この記事を読んで、少しでも管理者のストレスや、一般社員の不満が減れば幸いに思います。
少なくとも現状をより良いものにするには”行動の変化”と”考え方の変化”が必須です。
そして柔軟に相手を尊重する気落ちを持てばきっと相手には伝わります。
しかし、伝わり、さらに信頼をおいてもらうのにはかなりの時間がかかります。
焦らずにじっくりとその機を待ちましょう。
努力するあなたのことは誰かが必ず見ており、評価してくれています。
不安な気持ちは分かりますが、今はそれを信じてチャンスをじっと待ちましょうね。
積み上げてきたことがパーにならないように
何事も焦りは禁物です!
そして、どの立場であっても「初心を忘れない謙虚なあなた」でいてくださいね♪
ではっ!!
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