”認定実務実習指導薬剤師”って意外と簡単になれちゃいます♪
実績、経験を積みたい方、後進の育成、新卒薬剤師の確保を考えている方にはオススメです♪
※現役エリアマネージャーの薬局薬剤師が記載していますので、信頼してお読みください
◾️薬学生はこちらもチェック→【薬学生必見‼︎今回で必ず受かろう‼︎】この方法で私は”薬剤師国家試験”に合格しました
◾️薬剤師転職はこちらをチェック①→【完全保存版!転職を考えている薬剤師必見!】便利な”転職サイトまとめ”を活用しワンランク上の生活を手に入れよう!
◾️薬剤師転職はこちらをチェック②→【転職の不安解消?!実体験を基にあなたの転職を後押し‼︎】”転職”したからこそ得られた恩恵4選
目次
認定実務実習指導薬剤師とは
認定実務実習指導薬剤師認定制度(以下「本制度」という)は、6 年制薬学教育制度下の薬学生に 対して医療の現場における実務実習の際に指導に当たることのできる薬剤師の認定を行うことに より、社会的要請に応えられる薬剤師の養成に資することを目的とする。 ”認定実務実習指導薬剤師認定制度実施要領から引用”
薬学部5年生になると「実務実習」という、”最終的に質の高い薬剤師になるべく”実際の現場を体験する学習があります。
薬局で11週間の実習の後、病院で11週間の実習を行うというスケジュールです。
実習生を受け入れる薬局あるいは病院は
”どこでも受け入れ放題”
という訳ではありません。
実習生にとって大切な時期である11週間を
将来に活かせるような実りある、充実した期間にする使命があります。
なので、ある程度の実務経験、きちんと実習生を受け入れる環境(準備)を整えた薬局(病院)でなければいけません。
では、どうやってそれを見分けるか
そうです。
この”認定実務実習指導薬剤師”という資格の有無で判断するのです。
簡単に言えば、
”きちんと実習生を受け入れる体制を取ってますよという証明のため”にあります。
逆を言えば、受け入れる薬局(病院)の職員の内、最低1人はこの資格を持っていないと
実習生を受け入れることが出来ません。
なぜこの資格を得ようと思ったか
そ、そりゃあもちろん
こ、後進の育成のためですぅ!!!!
と断言したいところですが、
ぶっちゃけのところはそれだけではありません!笑 (※私の場合は)
大人の思惑を今から書くので、
それを見る勇気のある実習生の皆さんは、
視力を1.5倍に高めてよ〜く見ておいてね。
そして、その思惑を感じながら実習に臨むこともまた、良い勉強になるかと私は思っています。
- 後進の育成
- 新卒薬剤師の確保
- 自分の勉強・経験のため
- 実習教育費を得るため
大きくこの4つがありますね。
他にも、「実習生に馬車馬のように手伝ってもらいたい」と言っている薬剤師も中にはいますが
私はそれは思ってません。。。たぶん。(笑)
後進の育成
なんだかんだ言ってもやはり、これが一番重要だと私は考えています。
今後の薬局業界を支えていくのは我々のような中堅の薬剤師です。
しかし、その先はどうでしょうか。
年齢や経験を重ねる毎に
成熟していくものはもちろんあると思います。
しかし、凝り固まっていく考えや、激動の社会の変化についていく能力が足りなくなる
それもまた事実だと私は考えています。
体力も頭の回転も、3〜40代のピークを迎えた後は、徐々に落ちていくでしょう。
それは仕方の無い事です。
それを仕方ないと認めた上で、
次の世代に託す
こうやって今まで脈々と受け継がれてきたことを
今度は私が受け継いでいく。
そういった使命感と、次世代への期待を込めて
私は実務実習に取り組んでいます。
新卒薬剤師の確保
ここからは大人の思惑編です。
綺麗事だけでは飯は食っていけませんので、
あくまで自然な事だと解釈しています。
薬局業界では地方を中心に人手不足の現状があります。
どうにかして人手を確保しなくてはいけない。
その一つの手段が実務実習です。
受け入れた実習生が、新卒薬剤師として入社するのが何故良いのか。
それは、11週間実習を行っているから、
この薬局の勝手を知っているからです。
要するに、仕事の流れを知っているから”話が早い”んです。
それに、人間関係も知った上で入職してくれているので
人間関係が原因で退職する可能性は、他よりも少なくなります。
実習生にとっても、
仕事の流れや忙しさ、どんな人が勤務しているか等を
11週間じっくり体験した上で就職できるので
安心感は高いですよね♪
しかし、デメリットとして
- その実習生が就職してくれるまで最低でも1年以上かかる(実習生は、まだ5年生だからね)
- 卒業試験、国家試験に受からないと薬剤師として働けない(実習生の頑張り次第)
といった事が挙げられます。
要するに、人手不足解消のための”即効性は無い”ということ。
しかし、人手不足の解消や離職率の低下は
コツコツと地道な努力を続ける他ありません。
将来のために種を撒きましょう♪
実習生のみんな!
良い薬局(病院)に巡り合ったら
是非とも大学やSNSで「ここ凄く良いよ!!」ってお勧めして
インフルエンサーになってね!!!笑
自分の勉強・経験のため
個人的には、これが資格を取った大きな要因の一つです。
先程も述べましたが、
実習生の受け入れに対して私はかなりの使命感を感じています。
質の高い実習を、実習生と共に築き上げるためには
やはり受け入れる側にも相応な知識が必要です。
私は日頃から研鑽を続けているタイプですが、
それでも実習生に教えている時には不明点が山ほど出ます。
教えていながら「あれ、この部分何だったけ〜?」ってなることも多々あります。
しかし、それで良いと思っています。
指導薬剤師は実習生と共に学べば良いだけの話。
完璧を求めるから、実習生との間でいざこざが出たりするのでは無いかと分析しています。
話は逸れましたが、
大事なことは自分の分からないことを浮き彫りにして
再度調べ直し、確かな知識にすることです。
そして、もう一つ。
これらは人から聞いて、分かったつもりになっても良くないです。
頭では分かっても、腹落ちするには
やはり実体験として実習生と共に酸いも甘いも経験する
そしてそれを自分の事として、自分で考えることが重要です。
実習教育費を得るため
実習生を受け入れると、受け入れた薬局(病院)に30万円前後の教育費(大学によって費用は異なります)が振り込まれます。
金額も大きいため、受け入れる余裕があれば積極的に受け入れたいところですね。
しかし、世の中は広く、
ろくに実習生に教えもせず、
教育費だけ貰うような薬局(病院)があるのも事実です。
それぞれの経営方針・価値観があるので、それを否定しようとは思いませんが
私はそうはならないようにと常に肝に銘じながら実習に臨んでいます。
30万円前後となると凄く高額な印象を覚えるかもしれませんが
私は、実習生が質の高い実習を経験できるようにガッツリ取り組むタイプなので
正直、実習に時間を割きすぎて、業務が圧迫されまくります(笑)
その分、達成感も大きいし、
実習生の満足度も高いという声を聞くので良いんですけどね。
なので、個人的には妥当な金額だと思っています。
資格の取得方法
詳しくは一般社団法人 薬学教育協議会のHPをご覧ください。
新規申請する場合に焦点を当ててお伝えします。
申請に至るまでに、大きく3つの要素をクリアしていけば大丈夫。
1.認定実務実習指導薬剤師認定制度実施要領に当てはまっているかをじっくり読む
認定実務実習指導薬剤師認定制度実施要領に当てはまってないとそもそも申請出来ません。
特に
- 講習会形式の受講証またはワークショップ形式の修了証には、それぞれ6年間という有効期限がある
- 申請する場合→直近1年以上継続的に病院又は薬局において薬剤師実務に従事 (勤務時間数が 1 週間当たり 3 日以上かつ 20 時間以上の場合に限る。)していること。
- 研修を受ける場合→薬剤師実務経験が、受講する時点において継続して 3 年以上であること、かつ、現に病院又は 薬局に勤務(勤務時間数が 1 週間当たり 3 日以上かつ 20 時間以上の場合に限る。)している者 であること。
- 薬剤師実務経験が 5 年以上あること。なお、6 年制の薬学教育を受けて薬剤師となった者は、薬剤師実務経験が 3 年以上あれば、認 定実務実習指導薬剤師養成研修を前もって受講することができるものとする。ただし、認定実 務実習指導薬剤師の認定申請は、薬剤師実務経験が 5 年以上となってからでなければ行うこと ができない。
上記は要件に当てはまっているかはしっかりと確認しておきましょう!!
継続的にというのがポイント!
転職しても有休消化も含め継続勤務していればOKだけど、
1〜2ヶ月程度でも休職していればOUTです。
今後、申請しようと考えている方で転職なども検討している方は要注意です!
ちなみに申請費用は
新規、更新ともに5,500 円(本体 5,000 円+税 500 円)です。
※2023.5月現在
2.講習会形式の研修を受ける
これは3段階に分かれています。
私が受講したものだと
- 講座1 薬剤師の理念(52分)
- 講座2 薬学教育モデル・コアカリキュラム(25分)及び薬学実務実習に関するガイドライン(32分)
- 講座3 学生の指導(法的問題)(28分)、学生の指導(薬局関係)(23分)及び学生の指導(病院関係)(24分)
といった内容でした。ただ講義を受ければ良いというものです。
※更新の場合は講座2 薬学教育モデル・コアカリキュラム(25分)及び薬学実務実習に関するガイドライン(32分) のみ受講すればOKです。
正直「これを受けたから実習生を受け入れるイメージが湧いた!」というものでは無かったです・・・(※個人の感想です)
ただ一つ注意点があります!
「成果報告書の作成と提出、受講証の交付」というものが最後にあり、
それぞれの講義について学んだことや考えたことなどの報告書を書く必要があります。
ざーっとですが、担当の方が一人ずつ目の前で報告書に目を通し、
内容がテキトーでなければ受講証をくれるといった”最後の関門”が待っているので
ちゃんと聞いておきましょうね(^_^;)
3.ワークショップ形式の研修
私の時は新型コロナウイルスの影響もあり、zoomでオンライン形式でした。
時間的には8:20〜18:30を二日間行なうといったスケジュールで
日曜祝日の連休が潰れました・・・トホホ。
私の時には研修参加に伴う日当として1万円を報酬でくださいました♪
zoomだと移動費用や、その後の親睦会費用も無いのでとても助かりました。
日曜祝日を潰して研修会を開いてくださった関係者の皆さん、
この記事を借りて感謝申しあげます!
私の時は、全参加者がABCの3つの班に分かれ、その中でA-1、A-2、A-3、B-1、B-2・・・といった具合で3つのグループに分かれていました。
ちなみに1グループあたり8人となるように主催側が割り振ってくれます。
主催側にはメインで進行してくださる方、それぞれの班の担当者、グループの担当者(タスクフォースと呼ばれている。討論中に脱線したり、分からないことがあればヒントをくださる人。)等がいらっしゃいました。
内容は大きく分けて全体講義+SGD(スモールグループディスカッション)で資料作成してからの発表といったものです。
zoomでしたので、全体講義なら全体が入れる部屋、AグループならAの部屋、BグループならBの部屋に
主催側がそれぞれ移動させてくれます。
全体講義は聞いておくだけなので特に作業はありません。
そこから、SGDをするためにグループABCの部屋にそれぞれ飛ばされ
まずはディスカッションテーマ(何について討論し、どんな資料を作成させるか)や、その締め切り時間はいつまでかといったルール説明が行われます。
その後、A-1、A-2といった最小単位の部屋に飛ばされ、SGDを行なっていきます。
SGDでは、まず最初に自己紹介が行われます。
その後、役割(発表、司会、記録・資料作り、タイムキーパーなど)を決めてSGDが開始されます。
それぞれが1回ずつは全ての役割をするように命じられるので、
こういうのが苦手な人は簡単な時(特に最初のセッションあたり)に
発表や記録・資料作りなどの重役を終えておくことをお勧めします。
そしてA -1,2,3全ての発表・質疑応答が終われば、全体が入れる部屋に飛ばされ、全体講義→SGDといった流れです。
テーマについては私が受けた時は
①コンセンサスゲーム
②薬学教育の問題点
③学習成果基盤型教育において求められる学習目標とは
④パフォーマンスを測る教育評価とは
という4段階分かれており、さらにそこから
1.薬学教育の問題点(KJ法)
2.カリキュラムとは・目標とは・目標作成
3.評価とは・評価作成
4.方略とは・方略作成
5.手法
6.問題点への対応
という6つのセッションに分かれていました。
最後に提出物として印象記(それぞれのセッションについての気づきや感想等)と
報告書(最初にどのセッションの報告書を担当するかが割り振られています)
を提出すれば完了です。
病院・薬局・ドラッグストアなど
境遇も年齢も違う薬剤師と濃厚なディスカッションをする機会はなかなか無いので
とても貴重な時間でしたし、何より楽しかったです♪
資格を取得してどうだったか
正直、資格を取得しただけでは特に何も変わりません。
実際に、実習生を受け入れることで
自分の能力(接遇をはじめ、知識や業務態度・スピードなど)について
”これで良いのか”と改めて考えさせられるきっかけになります。
実習生に対して良い見本でいないといけないので
気を引き締めるきっかけにもなりました。
これは実際に実習生を”指導薬剤師として”受け入れた人にしか分からないことだと思うので
他の薬剤師よりも一段感レベルアップした実感があります。
今後の希望ある若い芽を育てるためにも
多くの薬剤師がこの資格を取得し、責任を持って後進の育成に尽力していただきたいなと感じています。
結果として、それが日本の将来、あるいは自分の家族の将来ためにもなると思っています。
指導薬剤師は完璧じゃなくても良いんです。
しかし、姿勢を正し
実習生と一緒に自分たちも成長していく気持ちを忘れないようにしていただきたいです!
という私も、今後も精進し続けます!!
では、次の記事でお会いしましょう♪
◎薬学生はこちらもチェック→【薬学生必見‼︎今回で必ず受かろう‼︎】この方法で私は”薬剤師国家試験”に合格しました
◎薬剤師転職はこちらをチェック①→【完全保存版!転職を考えている薬剤師必見!】便利な”転職サイトまとめ”を活用しワンランク上の生活を手に入れよう!
◎薬剤師転職はこちらをチェック②→【転職の不安解消?!実体験を基にあなたの転職を後押し‼︎】”転職”したからこそ得られた恩恵4選